アナタノシラナイセカイ
タレント: ...まあ、そんなわけでロケが終了して、宿に帰ろうとしたんですよ。で、ロケバスで山道を走ってたら、スタッフがですねー......言い出したんですよ.........『ひとり、多くないですか』って.........
司会: アハハハハハハー!! あそう!!FカップがGカップになっちゃったの?!すごいねーーー!
タレント: あの...ちょっと...
司会: じゃあさじゃあさ、もしGからHになったら俺にだけ先に教えてよ!
タレント: あのすいません、スタッフが言い出したんですよ、『ひと
司会: うっせーなテメー!今俺がしゃべってんだろーが!
タレント: え、いや、アナタの番組ですよ私を呼んだの。私の体験談を収録してるまっさい
司会: いやいやいや、恥ずかしかったらさ、メールで『H』って書いて送ってくれたら、俺すっ飛んでいくからさー!
タレント: あのー!スタッフがー!突然言い出したんですよー!ひとり多くないですかー?!みたいなー!
司会: いやいやマジでマジで!大丈夫大丈夫!あとでメアド渡すからさー、それでさー、今Gなんでしょ?俺さー、Gって今まで見たことないんだよねー...
タレント: ......それでーーー!!!!!クルマ降りてーーーーーー!!!こえーーーーーーーなんつってーーーーーーーー!!!!!!!数かぞえたらーーーーーー!!!!!ねー聞いてるー????!!!!!
司会: 聞いてる聞いてる。でさーそのGっていうのをさー
タレント: 数かぞえたらーーーーーー!!!!!もう端折っていくよーーーーーー!!!幽霊的なものがーーーーーーー!!!!!
司会: 1回だけ!いや片っぽだけ!
タレント: いたとかいなかったとかで怖かったんじゃねーかっつーーーーーーーー話!!!!!!
司会: 片っぽだけでいいから!おねがい!!!!
恐怖 is クリエイティブ ?
コレハペンデスカ? イイエ、チガイマス。ソレハ夏デス。夏です。
なぜ夏は怖がらせるのか僕たちを。怪談とホラー映画と恐怖体験とで怖がらせるのか僕たちを。鳴くよ(794)ウグイス僕たちを。
夏が僕たちを怖がらせてるわけじゃない。夏のせいじゃない。太陽のせいでもない。俺たち日本人が、蒸し暑い夜をどうにかこうにか納涼するため、夏に恐怖という罪をかぶせたのだ。夏のせいじゃない。夏かなー!(YES!)夏じゃなーい!(YES!)
今や1年365日、人間は恐怖を求めている。慣れか。これも慣れか。夏だけじゃ物足りなくなったのか。
先月号では『'名言'供給は大変だ』という話をしたが、恐怖供給も、同じく大変だ。毎夏毎夏、ねえ毎夏って「まいなつ」って読むの?まいなつっておかしくない?まいなつって。鼻詰まってんのか。まあいいや毎夏毎夏、恐怖へのニーズはエスカレートしている。初めて付き合って最初は大人しくしていたけど、段々生まれながらのSっ気が顔をのぞかせてワガママ言いたい放題で手がつけられなくなってくるお嬢様女子高生のようにエスカレートしている。その女子高が中高一貫のエスカレーター式なら、よりエスカレートしている「ねえー何か面白いことない?」
「えー、別にないなー」
「じゃあ何か面白い話してよ」
(*この時点でキレる男:全体の20%)
「えー?!そんなこと急に言われても、えーっと...」
「もー...使えない!じゃあ、面白い顔してくれたら許してあげる」
(*この時点でキレる男:全体の30%)
「えー?やだよ人前でやんの」
「やりなさいよーどうせ他のこと何にもできないんだからー」
(*この時点でキレる男:全体の45%)
「分かったよー...おらっ!コレでどお?」
「気持ち悪い」
(*面白い顔と言われて手を使わず白目をむいてしまう判断ミス男:全体の5%)
こんな女子高生並みのエスカレートに応えるのは大変だ。
常に新たな恐怖を生み出すべく走り回って天井を這い回って殿に槍で突かれる人たちこそ忍ですねそれは。生み出すべく活動し続ける人たち、そしてその産物である『恐怖』こそ、クリエイティブなのではないだろうか。ニンニン。