夏にスマホを足の親指に落とし、爪が内出血し、黒い血豆が這うように前に進んで爪からパチンと旅立ってゆき、引っ越すことにしました。
部屋に物がたくさんあふれているのが苦手です。
ごちゃごちゃと装飾するのも苦手。というか何をどうやって飾ったらいいのか全然分かりません。そういうことで自分が幸せな気分になるのが想像できない。できれば家具も最小限で済ませたい。流行りのミニマリストみたいですか?あんな気持ち悪い感じではないです、一応部屋もカッコつけたい気持ちはあるはずなんですが…他人から見れば同じようなものかもしれない。
物はできるだけ目につかないようにどこかにしまいたい。しまえないほどのたくさんの物を部屋に置きたくない。すぐに捨てる。
愛と愛玩は、似て非なるものではありません。
愛と愛玩は、似ても似つかないものです。
愛は、愛玩ではない。それを理解して初めて、愛玩を自らの糧とすることができます。
この世には、「今までどおり」「元通り」にしようとする、とんでもなく強い力が働いていると、何度も申し上げました。
新しく何かを始めようとすると、それが良いものか悪いものかに関わらず、必ず恐ろしく強い抵抗にあいます。
これは既得権益を持ったおっさんらを指しているのではありません。みなさんも、そうです。自分の身の回りの環境を新しく変えられることに対しては、恐ろしく抵抗するでしょう。元通りが良いのだと。昔のほうが良かったのだと。
お前はバカだから気づいてないのでアタマのいいやり方を教えてやるぜ!という親切には折に触れて出会います。僕は大人なので、基本的にはありがとうございますとだけ言って聞き流し、それ以上踏み込んでこないことを暗に要求します。
自分が知っていることを、それを知らない人に教えてあげる、という行為自体は、本人が思うほど尊いものではない。なかなか気付きづらいことではあります。特に、それが自分の親切心からくるものだと思っている人にとっては。