山本山本佳宏 yanmo.jp

2013年11月のエントリー 一覧

やっぱりスタバ好き


人を殺してそうな顔と言われて久しく、僕も全くそう思いますので全く不快ではありません。「人を殺していないことに違和感」と意識高い違和感ババアにツイートされる日も近いのでしょうがそんなことはどうでもよくてですね、夜道などではむしろ申し訳なくなるほどには自覚しております。

 

家への帰り道、少し後ろを歩く僕を何度もちらりちらりと不安げに振り返り、ついには小走りになって遠ざかって行く女たち。私の上を通り過ぎて行った男たち。そうそう、それぐらい警戒するぐらいのほうが安心だ、何かあってからでは遅いのだからお逃げなさい、お嬢さんお逃げなさいと一応鷹揚に構えてはみるものの、やはり奥歯には不快感がのカスが残っています。

誰がお前なんか襲うか! と心の中で叫び残りカスを飲み下したのち、僕は考えました。やっぱりちょっとは傷つくので、もう少しくらいは、人を殺さなさそうなオーラを纏いたいです。


 

どれだけかわいらしく、あるいは爽やかな格好をがんばってしてみても走って逃げられてしまう。この前なんか若妻がベビーカーをボブスレーのごとく押してカーブを曲がって行きましたから。

そんなイカ墨色の感情に襲われたことのあるブサキモは僕だけではないはずです(ビュッと落涙)

 

しかしご安心ください。僕はこの、待ち針で手のひらをチクチクと刺され続けるような心の痛みの蓄積から解放される術を、先日偶然発見することに成功いたしました。もう大丈夫ですみなさん。



2.0が何とか見えないものかと毎年頑張ってみたが、小学校ではいつ計っても1.5だった。目が良いことはほんの少し自慢でもあった。

学年にひとりかふたりは、まさに牛乳瓶の底のような分厚いレンズのメガネをかけている子がいて、彼らはそれをバカにされていた。僕も、あんなカッコの悪い姿にはなりたくなかった。

中学生に入るか入らないかの頃になって、自宅の改築が終わり僕は初めて自分の部屋をあてがわれた。誰に気兼ねすることもなく夜な夜な、ベッドの明かりだけを灯して本やマンガを読んだ。中学での最初の視力検査の結果は0.7だった。

目が悪くなっている自覚はなかったので驚いたし、何より自分の数少ないささやかな自慢のひとつを失ってしまったような気がした。

視力の低下はそれからも止まらなかった。0.7から0.3へ、そして0.1へ。たった数年でズルズルと目は悪くなり、僕はメガネを買うことになった。


バブ(ゆずの香り)


平日の朝早くから、細い歩道を占領して行列がこちらに向かってきた。

大人が行列で歩くことは稀だ。

 

僕たちは誰かに先導してもらわなくとも、友達とじゃれ合って車道にはみ出しはね殺されたりはしないし、目的地を誰かに任せなければならないこともない。大人の行列は、それだけで奇異に見える。


キャッチボール大嫌い


駅の近く、高架下に細長く広がる駐車場で、中学生と父親を見た。

学校の体操服を着た少年の坊主頭と白いハイソックスと白いスニーカーは薄曇りの空気の中で初々しく光り、彼は父親を相手に野球のピッチング練習をしていた。

ミットを構えて仁王立ちする父に向かって、セットポジションからの投球を繰り返す息子。何かもっともらしいアドバイスを一言二言添えて球を投げ返す父親。僕は大変うらやましくて、周囲も顧みずに立ち止まって駐車場の投球をしばらく眺めた。

 

 

僕は父とキャッチボールをするのが大嫌いだった。




山本山本佳宏 『二十世紀の未読』 完全版(pdf/epub)

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