山本山本佳宏 yanmo.jp

二十一世紀の未読(メルマガ)

趣味


例えば音楽聴いたりライブ行ったりするのがお好きなんですよね?

例えばアイドルとかミュージシャンを追っかけ回すのがお好きなんですよね?

例えば映画を観て批評めいたことを話したりするのがお好きなんですよね?

 

これらは「趣味」なんでしょうか、と問われれば、そんな軽いものじゃない、ノーライフ的なことだとおっしゃる方はいると思われますが、軽重は各自の裁量で勝手に自認していればいいのであって、音楽鑑賞とか映画鑑賞とかスポーツ観戦とか、それらは古来より趣味の欄に書く代表的な趣味とされています。


Christmas in the Ass


明けましておめでとうございます。

旧年中はお世話になりました。

本年もよろしくお願い申し上げます。

 

 

これを書いておりますのはクリスマス辺りですので、いつかの12月の思い出を話させていただこうかと思います。

 

大変寒い朝でした。私は寝ぼけまなこでトイレに向かい、大きい方をしようと便座に腰を下ろし、そしてきばりました。

いたっ。

 

新年早々下ネタとか、他人様をナメてるんでしょうか。

 


banira sheiku 3


 弱者必衰の理が逆ピラミッド型に突き刺さった底で蠢く虫けらのように僕はモテません。不細工な上に根性が腐っているんだからしょうがないんですが、それでももし仮に万が一in case、女の人から好かれるようなことがあるのだとすれば、それは仕事ができたからです。自分の男が仕事できることによって得ている社会的地位や肩書きや金、どれを自分に飾って楽しみたいかは女性によりますが、僕がある程度継続して人から好かれるとすれば、それしかありません。

 ありのままの自分とかナメてるんでしょうか。僕から仕事を奪ったら、残るのはビーチに打ち上げられたイカの死骸程度の不快な物体だけです。それを曝け出して愛してくれる人を待つわとか、ナメてるんでしょうか人類を。早朝に砂浜掃除にきたアホみたいな顔のNPOに踏まれて埋まってしまえばいいんです。


考えさせられます


映画にはストレス解消と何も考えない時間しか求めていないので、演者の演技が気になってしまう邦画は観ませんし、洋画でもいわゆる「考えさせられる深いテーマ」みたいなのは観ません。そういうのは自分の頭の中で十分間に合っているし、何よりも頭を使いたくなくなってどうしようもないときに映画を観に行くのです。そういえば、「考えさせられますね」撲滅委員会も設立しなきゃいけませんでしたね忘れてました。

 

何でたまーにしか観ない映画についてこんなに何度も繰り返さなきゃいけないのかと、いい加減自分でも嫌になってきていますけど、そこはまあ、ラジオテレビが登場する前の国民的娯楽であったってことで。やっぱ映像ってすごいなと。すごいっていうのは、映像って楽だよなっていう意味でもあります。


banira sheiku 2


 十三(じゅうそう)のマクドナルドのバイトは簡単にヤレる。中学生の時の同級生が当時、武勇伝として語っていたのを遠く思い出しました。大阪には十三という、治安がガバガバの街があって、風俗店が立ち並ぶ駅前の道の入口辺りにマクドナルドがありました。店に入るとめちゃくちゃカワイイ女の子がレジに立っていたので話しかけ、今日はバイト何時で終わるのか聞くと8時までだと。じゃあ待ってるから終わったら遊びに行こうと誘うと、笑ってくれたのでコレはいけると本当に8時まで待ったところ、その女の子が店を出てきた。「そのあとはどうしたん?」「そらホテル直行よ」。


banira sheiku 1

 暑くなると、どうしてもバニラのマックシェイクが飲みたくなります。なめらかでしっとりしていて冷たくて甘い。全ての要素が単純であり、単純だからこそ間違うことなくダイレクトに届く。

 大人になってしまった僕は500円とか800円とか1000円とか1500円とかの似たような食品を口にし、時としてそれらは大変美味しいものでしたが、美味しいから何だというのでしょうか。こんなケミカルであるがゆえにイノセントである飲み物に、作り手のエゴの臭さを混入しないでほしいのです。濃厚な高級牛乳とか、エッセンスをひと摘みとか、葉っぱ乗せるとか、そういう複雑さは僕には要りません。

 味わって何を思うかは個人の自由。しかしどんな味であるかについての判断に自由を与えない。バニラシェイクとは甘くて冷たくニュルッとしていながら噛んだらシャリっとしているバニラ味であることを知れ、と、それは要求する。僕はバニラのマックシェイクのそういうところを愛します。子供の頃にこんなものを味わってしまったら一生飲むに決まってるでしょうが。


自由が丘(中編)

 

過去は記憶に縛られて、未来は夢に縛られて。僕たちはどこにも行くことができない。

僕たちには、今しか残されていないのです。

ただひとつ、どこにでも行くことができる今の自分の自由を、過去や未来は制限します。

 


自由が丘(前編)




書いている途中で、「何でTwitterなんかに書かなあかんねん」という気持ちで胸がいっぱいになりまして途中でやめたのがこちらのツイートになります。

 

いつも申し上げているように、人間が幸福に生きるために、人間がルールを作ったのであって、ルールが人間を作ったわけでも、ルールのために人間は生きているわけでも、ルールに生かされているわけでもありません。

ルールは守らなければならない、というのは一部は正しく、一部は間違っています。自分が幸福になるためにルールは守らなければならない。しかし、自分が幸福にはならないルールは破り捨て、自分が幸福になるルールに新しく変えなければなりません。

 

何と身勝手な考え方だろう、とおっしゃる人がいます。「他人に迷惑をかけてはいけません」「自分一人で生きているわけではありません」「人に迷惑をかけないようにするために、ルールは守らなければならないのです」と。


夢破れて

 

「夢が破れた」と言うとき、その破れ方には二種類あります。二種類しかありません。

 

一つは、「金銭的理由」です。

僕たちが、○○になりたいと夢を語るとき、その夢を正確に表現すると、「○○になって金を稼ぎたい」「○○になって地位や名誉を得たい」となります。

その職業になること、それを実現すること、が夢である人は意外に少数です。ほとんどの夢には、ちょっとは稼ぎたい、ちょっとは認められてチヤホヤされたい、ちょっとは売れたい、がセットでくっついてきて、その部分が実現できず、「夢破れた」と言います。

「私はそんな汚い考えを夢にしたりしません!」という人はそれで結構だと思います。金を稼ぐことを前提としない場合、ほとんどの夢は実現しますので、安心して進めばいいと思う。

一方で、そうではない人たちは、「金を稼いでチヤホヤされることが夢である」自分と、きちんと向き合うことが、最初にやらなければならないことです。下手したら下手をしなくても、○○になりたいという部分が、実は今の自分にはどうでもいいことなんじゃないかと気づく可能性もあるわけですからね。

 

二つ目は、「対人関係上の理由」です。ギターとベースで女ボーカル取り合って殴り合いの末解散的な。ちょっと違いますか。

僕のようなコミュ障ではなくとも、対人関係の問題は、必ず起きます。この人とは合わない、この人とは一緒に仕事したくない、いるだけでムカついてしょうがない。だからこの場所にいることはできない、私は我慢できないから去ります、という流れで、「夢が破れる」。その反対で、自分はこの人たちに迷惑をかけているんじゃないか、自分は邪魔者なんじゃないか、もうウジウジ考えるのは疲れた、辞めます、という流れもありますけど、これらはコインの裏表であって、似たようなものです。対人関係は、人と人の間にあるもので、どっちか一方にだけ理由があることはありません。人間に合う合わないはつきもので、ということは、あなたに合う人は必ず存在する、めちゃくちゃ働きやすい場所は必ず存在する、ということでもあります。

人と合わないことを我慢する必要はありません。しんどいだけで得るものが何もないですし、こんなことで夢は破れたりしません。どんどん場所を変えればいいと思います。

 

この二つ以外に、「自分はやる気満々なのに、残念ながら夢が破れてしまった」という事態に陥ることは、基本的にはありません。

 


裂け目 4

 目に見えているものが、一歩踏み出した途端、前に突き出した掌に触れ水紋を描いて歪んでいく。道も草も石も空気も、暗がりの中、右手をかざして立ち止まる自分の後ろ姿も。進むはずの行く先が、進むことによって滲んでいく。

 手に力を込めて真ん中の道をさらにもう一歩進むと、歪んだ光景に一筋の大きな裂け目が天に向かって走り、構わずトキはぞんざいに、裂け目に身体をねじり入れ、そこには暗がりの中に浮かびあがる、白く細い三本の道の分岐がありました。何度選んでも、何度突き破っても、何度進んでも、変わらぬ分かれ道。一本の道を選ぶことが、三本の分かれ道を生んでいるのです。元来た道を戻ろうと振り返っても、そこに道はなく、ずっしりと濁った闇があるだけでした。

 同じことの繰り返しなら、なぜ前に進まなければならないのでしょう。トキはその場に乱暴に腰を下ろして腕を組み、見慣れてしまった三本の道を睨みつけました。この道の先に何があるのか、何が待ち構えているのかを知りたい。それがトキの望みであり、道を選んで前に進んだ動機でした。しかしいくら進んでも答えはなく、代わりに与えられるのはいつも問いです。同じ問いです。




山本山本佳宏 『二十世紀の未読』 完全版(pdf/epub)

メルマガ登録・解除
powered by まぐまぐ!
 


このページの上部へ