僕にはアートを解するセンスが除毛ホットワックスかけたてのデリケートゾーンよりも根っこから欠けている。と自分ではハゲるくらい思っていてつまりはアート周りの人たちに対してものすごい対抗意識という名のコンプレックスがある。お、お、おでのほうがすげーんだぞみたいな。自分の得意分野と相手の不得意分野を並列してほら俺のほうがすげーだろっていうのはよくやっちゃうパターンでそれは僕とホットワックスのどっちがベトベトしてないか対決の開催ぐらい意味がない。
なので僕はアートのことは1ミリも分からないセンス無し野郎であると喧伝してきて自分にも言い聞かせてきた。絵やら映像やらに出会っても、それが良いのか悪いのかの判断は絶対にしなかった、アートチームにバカにされるのがイヤだから。カッコ悪さのカッコ良さみたいなことを考えるのも無駄な気がしてやめた。
シャレてるとかセンスあるとか勘弁してほしい。しゃらくささの押し売りで僕を不快にさせないでほしい。もはや大好きなんだろお前っていうぐらいのレベルで大嫌い。大ツラい。
僕は『オモロイ/オモロクナイ』でしかアート群を見ることがなくなった。
絵とか見て爆笑するの好き。変な彫刻とか見てコントの設定考えたりするの好き。それは本当に僕のやりたいアートとの接し方か。ひねた視点は自己防衛の結果か。『センスがない』という謗りから自らを守ったか。アートの才能があることだけがなぜそんなにも全方位に偉いのか。
箭内さんと出会って、そのツラさが少しだけアウフヘーベンした気がする。意味分かって使ってんのか止揚のこと。
多分箭内さんが考えてることと僕が考えてることってやっぱり少しはズレてるし反対のことだってきっとある。それも含めてまあいいんじゃねーのと思えるようになったのは箭内さんに会ったからだと思う。これは告白ですよ箭内さん。
3/3 『クリエイティブディレクター箭内道彦の漂流』@クリエイションギャラリーG8 オープニングパーティ。
日焼けしたオジサマたちが集団でウェヘハハハーと笑い合う場所が苦手な僕は、そんなことを考えながらさっきまで箭内さんと鈴木さんが挨拶していた雛壇にコロボックルスタイルで座ってビールを独りで飲んでた。朝から何も食ってなくて酔っ払ってきてコソコソと会場を後にして仕事場にタクシーで向かって国会議事堂が見えてきて荷物全部会場に忘れた―――――ん!!!!!!!!!!!!
おめおめと引き返しました。おめおめと。おめおめおめと。おめおめとおめと。おめーと地球のあいだーにはうるせ―――――――――!!!!!!!!!!
また考えますアートと僕のこと。今日、僕は頭が中途半端に良いので理屈では答え出てるんだけど、感情がその答えに納得してない。
続きは月刊風とロック4月号にて。あーあ言っちゃったよ。いまから準備して間に合うかしら。