人と蟹のハーフなんですよね? そうなんですよね? だから斜めに歩くんですよね?

 

 

人々の行きたい方角は人によって違います。文字通り人は交差します。それはしょうがない。そこは交差点だから。交差点だから。交差点だから。

一本道で交差するだろうが。斜めに歩いたら。ハーフか。ハーフなのか。お母さんが蟹なのか。お父さんか。

22.5度の角度で斜めに歩いてるやつはクオーターなのか。お母さんは右半身蟹なのか。




高速道路を車で何となく斜めに走りますか? 車線変更したい時だって後ろから車来てないか見るでしょ。

なぜ斜めに歩き始める前に後ろから人が来てないかチラっとでも見ないんですか。蟹か。蟹だからか。人と蟹のハーフだから首が回らんのか。ハーフなんだから右目が上に飛び出してるだろ。それで見ろよ、俺が突然歩行を妨げられてつんのめってるのを。

 

車は速いから危ないけど人はゆっくり歩くんだから避けられるだろ、ぶつかっても大したことないだろ、ということなんでしょうか。僕の肩がもしガチガチに硬かったり、膝がピンピンに尖ってたりしたらどうするんですか。僕がカナヅチと人のハーフだったらどうするんですか。殻バカーン割れて蟹味噌こぼれますよあなた。こっちは人に鋼のような右膝をぶち当てないようにぶち当てないようにと必死でこそこそとようやくここまで生きてきた、それを被害者づらして泡吹かれたらやってられませんわ。

 

 

ということでした。最近の出来事と言えば。

日本って東京どころか大阪も歩くの本当に遅いんで。僕もできるだけ安全に避けられるように追い抜いていきます、だからそれぞれ、自分の好きな速度で好きなように歩けばいいんですけど、それはですよ。まっすぐ歩いてる時に限るわけですよ。ちょっとずつちょっとずつ意味もなく斜めに歩かれたらぶつかるんですよ。

通りの反対側に気になる店が見えた、だから斜めに歩く。いいじゃないですか、どんどん歩いたらいいと思います、いいと思いますけど斜めに歩くってことは、縦も横も両方交通をふさぐってことですからね。後ろもチラっと見た方がいいんじゃないでしょうか。危ないですから。




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このエントリーは、

ルマガ 山本山本佳宏『二十一世紀の未読』

本日配信分の一部を抜粋したものです。

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