不気味の谷

 

BUKIMI!!!!!!BUBKAの表紙を飾るBIKINIのような香りを漂わせつつBUKIMI!!!!!!!不気味と言えば95年の阪神大震災当日に水が全然出なくて僕と父親は車で近くの小学校に行って小学校なら貯水タンクあるから水出るだろってことで門を乗り越えて運動場の横の蛇口ひねったら水が出たのでバケツ2個に水入れてCHAMPCHAMP言わせながら車に乗って何か精神的に落ち込んで無言で家に帰る途中!!!!!!時刻は夕刻!!!!!太陽が血の滴るような赤色をして直径1メートルぐらいのデカさで沈もうとしててあまりの赤さに呆然と見てたらオヤジが一言「……フキミやなー」噛んだ!!!!!!!このすごく何らかの事を暗示して暗示してしょーがないような絶好のシチュエーションでアンタ噛んだ!!!!!117日に噛んだ!!!!!!BUKIMI!!!!正解は!!!そうやって震災初日は終わって行ったけども不気味。

 

1970年にロボット工学者の森政弘って人が提唱した理論らしいけども『不気味の谷』っていうのがあって別にYAWARAちゃんのことじゃないですけども、人間は人間に似ているものを見せられたとき、ホンモノ、あるいは実物との近さが高まるつまり似るにつれて親近感がグイグイ高まっていくけども、ほとんど実物と変わらなくなるある瞬間に、突然嫌悪感を示すと。その好意⇒嫌悪の反応を表すグラフのバコーンという落ち込みがYAWARAちゃんに似ているから『不気味の谷』理論と言うそうです。

カッコイイ!!!!!!!!!!!ネーミングがカッコイイ!!!!!!!!!不気味の谷!!!!!大きいやぎのがらがらどん!!!!!!

ブリキで作ってウィンウィン動くような直方体の集合のようなロボットにはむしろ人間との共通点を見出しやすくてほのぼのしたりするしアシモがアホみたいな踊りをしてるのを見るとニッコリするけれども、科学が発達してきて最近発表人間に似せて作ったロボットがキモくてキモくてしょーがなかったりする事例は多発しているしパッケージのアニメで詐欺るダッチワイフがキモイのも同じ理由かもしれない。近づきすぎると一転して差異が気になり始めるっつーか。人と人にもあるかもしれない不気味の谷。距離が縮まった結果イヤな部分が突然たくさん見えて幻滅が点滅して滅・昇龍拳!!!!!!!!!不気味の谷を飛び越えてお逝きなさい!!!!リアルラブドールの口の中は少し固めのシリコンで作られ歯や舌も実物同様に存在することを確認した上でお逝きなさい!!!!

 

 

何と言いますか、4月号のこの連載が1ページであることを知って何書こうか心が彷徨った挙句、最近僕の中での気になるワード第3位の『不気味の谷』の事をとりあえず書いてみた。3位かい。

 



 


○○の君


先日のラジオ風とロックの収録にて箭内さんがふと口にしたコトバが『○○の君』だった。

 

レモンスカッシュの君

サッカーボールの君

ミニチュアダックスフントの君

白いハンカチの君

図書カードの君

ボールペンの君

バラの花束の君

ピンセットの君

こまごめピペットの君

 

「○○にどんなコトバ入っても素敵になるよ」

ということでございましてフレーム自体はSHOW-WAの香り漂うフォーマットではあるんだけど確かに。魔法がかかってる。説明が明らかに欠けたフレーズの隙間を想像で埋めさせようとする前向きな欠陥フレーズだからでしょうな。

コピーライティングの修養にもなるっっつーことで番組でも募集をしてたりするんだけどもホントに万能か。この魔法の言葉『○○の君』は全ての名詞を素敵化できるのか。検証してみる。

 

 

 

★ポケットティッシュの君

しまった!!!!全然素敵だった!!!ちなみに『全然』は『?ない』に対応する呼応の副詞ではなくて陳述の副詞である場合もあるので否定語とセットになってなくても文法的な誤りでは全然ありません!!!!全然素敵だった!!!!

 

通勤の電車内でケータイエロマンガを読んでいたら30過ぎて鼻血が止まんなくなってハンカチも持ってないから手が鼻血でボットボトになって周りのOLとかがキモーイみたいな目で間合いを取っていって死にたくなっていると背後からスッと差し出されたポケットティッシュに気づいて振り向くと女子高生がニッコリ微笑んで「なんか、中学生の男子みたいでカワイイですね」と言い残し颯爽と電車を降りていってポケットティッシュの君いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!

 

 

★ティッシュの君

ポケットを付けたからダメだったんだただのティッシュにしとけば検証のしがいもあるはずだけどもしまった!!!!!これも全然素敵だった!!!

 

休日に街を散歩していると路地の向こうから自転車が来てスーパーかどこかで買い物をしてきた帰りのようで買ったものをいっぱいぶら下げてフラフラしているからこっちも避けようとするけどどっちに行くか分かんなくて道に立ち往生して向こうも推進力を失ってグラグラしてすれ違うときにハンドルにぶら下げてた5個パックのティッシュの角が僕の股間を直撃して「イテテテテ」「大丈夫ですか!すいません!」「いやいや、大丈夫です。イテテテ」「ケガされたんじゃないですか?病院に行った方が…」「いやいや、それよりも自転車、大変そうですね。買い物袋いっぱいじゃないですか」「すいません、独り暮らし始めたので、料理もちゃんとやらなきゃと思って色々買いすぎちゃって」「へー、そうですか。そういえばおなかすいたなー」「また今度お会いしたら、その時はごちそうします」「そうですね、またここで会ったら」「じゃあ、また会えるように、次の買い物の時もティッシュ買って自転車でフラフラしてなきゃ、ですね」そう言い残して彼女は路地を曲がって去っていったティッシュの君いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

★使用済みティッシュの君

やっぱティッシュもダメだ新品は全て素敵に変換されてしまってしかるべきだもっと落としこまれてこないとダメだ使用済みティッシュにしとけば検証のしがいがあったはずだけどもしまった!!!!!!当然のごとく全然素敵だった!!!

 

いつも彼女を見ていた。彼女はいつもこのカフェの同じ窓際の席に1人で座って、ボンヤリと外を眺めながら鼻くそをほじっていた。指では決してほじらない、彼女はいつも指をティッシュでしっかりくるんで鼻くそをほじっていた。僕にとっては彼女のほじった後のティッシュは重要で、彼女はそのティッシュを、隣の席に座る常連の男に向かって投げ続けていた。その男のことが好きなのだ。おとといも昨日も、そして今日も、彼女は窓際の席で鼻くそをティッシュでほじり、男に向かって投げていた。ある日カフェを訪れると、男はおらず、彼女は鼻くそをほじっていなかった。何かがあったと感じた。彼女はしばらく外の通りを眺めた後、席を立ち、僕の方へ向かって歩いてきた。「彼ね、結婚するんだって」「え?」「転勤になったから、それをきっかけに結婚決めたんだって。もうココには来ないわ」「そうですか」僕と彼女が言葉を交わすのはこれが初めてだった。「分かっていたのにね。実らない恋だって」「だったらどうして…」ティッシュを投げ続けたんですかと聞こうとしたとき、彼女はおもむろにティッシュで指を覆い、鼻くそをほじり始めた。「これ、最後のティッシュ。あなたにもらってほしいの」「僕、ですか」「あなたもいつか、誰かにティッシュを投げつけることになるかもしれない。それまでは、こんな鼻くそほじり女がいたってこと、覚えといて。そしたら私も寂しくないような気がするから」そう言って彼女は丸めたティッシュをテーブルに置いて、店を出て行った。僕はあなたにティッシュを投げつけたかったんだ。ずっと。小さくなっていく彼女の背中にそうつぶやいて、僕は丸めたティッシュをほぐして、自分の鼻くそをほじった使用済みティッシュの君いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

何でもいけますね!万能です!実証できました!『○○の君』は全ての名詞を素敵に変換する魔法の言葉です!!!!!

ということで番組メールkaze@jfn.co.jpとかに脳みそ遊びで送ってください。素敵の中の素敵、キングオブ素敵を探してみたいと思っております。