■■ 序 ■■

 

風とロック芋煮会2012@猪苗代湖

何だか今年も参加させていただきましてありがとうございました。

僕らごときの企画に集まっていただいた方も、誠にありがとうございました。

 

 

東京を離れて物理的に仕事ができない時間が増えると、

僕のような内向きの人間は、どうしても考え事をする時間にあててしまいます。

 

自分に最終決定権がないものはもうやらないと最近は申し上げておりますが、

これまでも運営にも制作にも関与しないイベントに参加することは職業柄ほとんどありませんでした。

 

こういうのって、すごく居心地が悪いですよね。嫌な意味ではなくて。

身の置き場がないというか、ここに居ていいのかとか考えてずっとキョロキョロオドオドしてしまうし、当然主催者のみなさんには気を遣うし、言うことも聞かなきゃいけないし、迷惑かけないようにしなきゃいけない。

 

嫌な意味では全然ないですよ。みなさん優しいですから。嫌なイベントになんかそもそも参加しません。

 

 

 


 

僕は裏方ですし、そこにいるだけで価値のある人間ではありません。

何かをプレゼントしたり何かを考えたりすることでようやくちんまりした価値が生まれます。

お客さんも、「お前は私に何をくれるんだ。何もくれないなら用はない」と思って集まって頂いているわけだし、それに対して反応していくことそのものが裏方の仕事でもあります。

僕たちは、自分に対しての好意をどれだけの人数分集めるか、というのが仕事ではありません。

それはタレントやミュージシャンの仕事です。彼らは自分への好意の数で飯を食っている。

 

嫌だというより、困ります。自分はどうしたらいいのか分からなくて。

ですので、迷惑をかけない、ということをとりあえずの行動規範にせざるをえません。

 

歯車として自分の役割を果たせと言われたとして、僕は歯車の分際で機械ごと全部壊そうとする可能性があります。

もしダメであれば、それを世に出すぐらいなら自分ごと破壊した方がいいと思うからです。

そんなヤツのことを、社会人失格、もしくは不適合者と言います。

普通の社会人にとっては迷惑千万ですよね。

 

 

人は、人なしでは生きられない。 時には、ひしひしと孤独を感じ、

誰とも顔を合わせたくないことがあるだろう。

しかし、どんなときでも、君は、ひとりではない。

がんばろう。顔を上げよう。 みんなが君を、応援している。

 

 

というのは、僕がどこぞのコーナーで書いたコピーです。

僕に著作権はありません。当然、権利は何も持ってない。ホントは当然じゃないけど。

著作権は放送局に帰属します。

ですので、

「今は全くそう思ってないので、削除して新しくします。勝手に使うな」

とは言えないわけです。

 

 

番組に雇用されているわけですが、番組と僕は別人です。同じにはなれない。

だから番組のために何かを作る際には、必ずどこかでウソをつきます。

他人が他人のことを書いたり考えたり話したりするんですから、当然ウソは生まれます。

なるべく自分にウソをつかないような番組を作ってきたつもりですけども、限界はある。

 

幼稚ですか。幼稚ですよね。

そもそも社会集団に帰属するための犠牲や制約を支払わないなら、その集団からは出て行かなきゃいけない。

 

どこに行きますかね。

 

 

そんなことを蛾に囲まれながら考えてました初秋のゲレンデ。センチメンタルですね。

 

 

 

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このエントリーは、

メルマガ 山本山本佳宏『二十一世紀の未読』

本日配信分の一部を抜粋したものです。

 

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