ギロバッグイクンバシュシュビチャバッカッキィィングイッパカパカカシュカシュズォォォォズォォォォォォォグオオオバラッガガガガガガガグイクイズザッブシュウウモワモワグイビンンギュダッゴソゴソスッボンザザパシハアハアハアシュカカカカガガガガガカシュウウカシャカシャ

 

 

いやー、面白い。面白いですなナルトは。

 

そんなわけで、月刊風とロックの目下の競合誌である『週刊少年ジャンプ』で大好評連載中。『NARUTO725日号掲載分の全擬音をお届けしました。

 

ストーリー、キャラクター、色々要素はあるでしょうが、そういったマーケティング臭のするモロモロのワクをハミ出して、その漫画の勢い個性クリエイティビティがズルむけに表出してしまうのは擬音だったりします。ほら、もう1度、擬音のみをご覧ください。何となくシーンが浮かんでくるでしょう。...浮かんでくるでしょ?...コラ!ダメです。許しませんよ、浮かんでくるでしょうって言ってるのにダラダラ斜め読みしようとするなんて。反抗期の青い少年少女以外の反抗は許しません。

 

 

さて。漫画に必要不可欠な擬音表現は、なぜこんなにイキイキとしているのか。それは、『音の連続』にあるんじゃないか。そう考えておりますか。かじゃねえよ。考えております。

 

『ガガガガ』『ズババババ』『あたたたたたたた』...ほら、口に出して言って御覧なさい。ほら、脳みそをシャレコウベの上からコツコツと誰かがノックしているような感じ、しますでしょ。これをですね、『ノック音』と呼んでおります。同じ音、特に『カ行』『サ行』『タ行』『ラ行』の連続で脳を刺激する...あ、あと濁音。もし『ノック音』が、自分の名前の中に入っていたら...それはそれは、クリエイティブな人間になれるはず。というか、「ノック音の名前を持つコト」こそが、クリエイティブへの近道なんじゃないかと。そんな思い込みの迷路へと迷いこんでいくことにします。迷い道クネクネ。明日はどっちだ。方向気にしてる暇あったら寝ろ。勝手に明日になってっから。

 


 

 

1:カ行ノック音

 

【カカの人】

 

※鹿賀丈史(カガタケシ):俳優

 

よみゃーれーアーアーンシェー!口をポカンと開けたまま叫んでみた。アイアンシェフ。料理の鉄人で黄色ピーマン吹いてるだけの男じゃないことは、もはや周知の事実。役者馬鹿。もう役者馬鹿。どれだけ脇役でも、すくってもすくっても鍋の底からモワモワ出てくるようなアクの強さが伝わってくる。テレビやラジオでトークゲスト出演をどれだけオファーしても、『自分は役者なので自分の事については語りません』と堅くお断る人。『カガ』。カガガガガガガ。この乾いたドリルのようなノック音が、頑固なクリエイティビティを引き出しているのであろう。そうとしか思えない。でも何でちょっとだけロン毛なのか。それ聞きたいけどゲストに来てくんないし。あっ!それ聞かれるのがイヤなのか!

 

 

【キキの人】

 

※キキとララのキキ:リトル・ツインスターズ

 

キキー!キキキ!ショートカットのくせしてお前も女の子なのかキキー!...というのはガセビアの沼。キキとララは双子の姉弟でショートカットのキキは男の子。なーんだつまんねー。子供の頃、『髪の毛短くても女なんだー』と思ったジェンダーフリーへの萌芽を返して欲しいサンリオさんよ。そんなチンピラのようなカラみはどうでも良くて、キキとララ。ノック音ツインズ!そりゃ人気出るわな。キキは神経質そうなノック音だなしかし。公式プロフィールを見ると、『ちょっぴりあわてんぼう』とのこと。テンパるとキーキーわめいて頭真っ白になる人いるよね。キキってそういう人。でもノック音だから人気出る。姉も世話が大変なはず。褒めたいのか貶めたいのかハッキリしろ。

 

 

※樹木希林(キキキリン):女優

 

キター!キキキ!ほら言わんこっちゃない!何者にも代えがたいオンリーワン女優キキキリン!モッくんと内田也哉子のおかあさんというイメージしかない若い世代にはご存知ないかもしらんが、元々『悠木千帆』という芸名を名乗っていた時代もあるキキキリン。1977年にその芸名をオークションにかけ、ノック音3連発の素敵なニューネームに変身。彼女こそ、ノック音とクリエイティブの関係を発見した、最初の女性なのかもしれない。でも言い出したのは僕だからね。権利とか譲んないよ

 

 

【ググの人】

 

Google(グーグル):検索サイト

 

グーグ?グー?ノックしてる?してないでしょ?そう、してなかった。しかしどうだよ最近。「これググってみて」「ググれば出てくるよ」ググる!グ・グ・ル!ノックノックノック!グーグルが生活に浸透していく中で、いつの間にか本物のノック音へと変化しているぅぅぅぅ!!←ホントはこんなに興奮してない。大衆が産んだノック音。日本はまだ捨てたモンじゃない。何が。

 

 

【ゲゲゲの人】

 

※ゲゲゲの鬼太郎:正義の妖怪

 

朝は寝床でGOOGOOGOO!コイツも後天的なノック音!だって、元々『墓場の鬼太郎』だもん!テレビ放送が始まってこそのゲゲゲ!TVアニメ万歳!良かったなー鬼太郎、お前ゲゲゲじゃなかったら、今頃1日中寝床で寝っぱなしだぜ!でもって寝返りでオヤジ踏み潰して後悔100万光年とかそんな感じだぜ!チャンチャンコもカビだらけだぜ!ノック音万歳!

 

 

2:サ行ノック音

 

【ササの人】

 

※佐々木宏(ササキヒロシ):シンガタ クリエイティブ・ディレクター

 

ササ。サササササササ。ウフフフフくすぐったいよササキさん。ドアをノックと言うよりも、筆で耳のウラ辺りをシャカシャカやられるような刺激を伴うノック音。もうずーっと第一線。トヨタ『ECO-PROJECT』、JR東海『そうだ、京都、行こう』、KDDIキャンペーン、最近では東京海上日動のSMAP『自動車サッカー』...情緒あり、不条理あり、ドタバタもあり...自在に広がる佐々木さんのクリエイティビティに共通するのは、心の中に無理なく入り込む表現なのかもしれない。人の心にガチガチぶつかってくる角ばったシュールさでもなく、あまりにも浮世離れしたカッコよさでもなく...サササササのスムーズ・ノックの賜物と言えるのではなかろうか。サササササ。くすぐったいってばササキさん。

 

 

※サザンオールスターズ:バンド

 

サザン...サザン...サザーン、ザザ?...あっ!海!そうか...すでにバンド名が決まった時点で、サザンは海と切っても切れない関係にありましたか。寄せては返し、寄せては返し...TSUNAMIのよーなせつーなさに?...まあそういうこと。これが『ババンオールスターズ』だったら...銭湯か温泉でLIVEだな多分。

 

 

さて。カ行サ行は、比較的問題もなく紹介できた。しかし、メガトン級の波が、このあとやってくる。

 

 

3:タ行ノック音

 

【タタの人】

 

※山下達郎(ヤマシタタツロウ):アーティスト

※宇多田ヒカル(ウタダヒカル):アーティスト

※吉田拓郎(ヨシダタクロウ):アーティスト

※奥田民生(オクダタミオ):アーティスト

※タタ・ヤン:アーティスト

 

 

タタタタタタタタタオラオラオラオラー!超一流アーティストになるための条件、それがノック音!しかも「タ」の連続音!これでアルバム10万枚は堅い!タタヤンとかもスゴイぞ!バンコク行ったら、タタヤン一色だからな!ノック音に関してはバンコクのほうが進んでるんだからな!もう毎日タタタタヤンヤンで。脳みそを刺激して欲しければ、バンコクに行け!そんな結論ではないけれど。音の話だけあって、音が商売のアーティストにとっては、無意識でも大いに関係してくるのかもしれない。

 

 

しかし、『タ音』のポテンシャルは、ここにとどまらなかった。

 

 

【タタタの人】

 

※多田琢(タダタク):TUGBOAT CMプランナー 映画脚本家

 

ああそうですか、アナタですかタダさん。ノックしまくりじゃないですかタダさん。いいですねホント。うらやまいうらやまい。

 

...来ました3連発ノック音。やっかみの声も出てきますよそりゃあ。

 

電通の若きスターとして、97年『クリエイター・オブ・ザ・イヤー』を当時の史上最年少で受賞。99年には、TCC最高賞・ACC金賞・ACC技術賞という、広告最高3部門を独占受賞。そしてクリエイティブ・エージェンシーTUGBOAT設立後も大活躍。ラララむじんくん、サントリーBOSS、富士通FMVDAKARAなど話題CMを次々と手掛け、映画『Survive Style5+』で脚本家デビュー。目が痛いよタダさん。キラキラしてる。あの発想力、行動力は、絶対、小さい頃から『ノック音』の名前を呼ばれ続けたからに違いないよ。だって、フルネームで呼びたくなるし。タダタク。タダタク。タダタク。どさくさにまぎれて呼び捨てしてみたすいません。

 

 

※松田忠雄(マツダタダオ):カメラマン

 

タ・ダ・オ!タ・ダ・オ!...で誰?...いや、何か色々調べてると、見つけたもんで...長谷川京子ちゃんとか山本梓ちゃんとか安田美沙子ちゃんとかモー娘石川里華ちゃんとか高橋愛ちゃんとか、写真集のクレジット見たら、ぜーんぶ撮影この人!顔も経歴も知らん!不勉強ですまん!でも何かうらやましい!本能でうらやましい!ここまでカメラマンとして成功するには、やっぱりこのノック音3連発が必要不可欠だったはず!この名前と、毎日のように聞き続けた連続シャッター音との絶妙なコラボが彼の脳をコツコツと刺激したに違いない。『おい松田忠雄!』カシャカシャカシャ『おい松田忠雄!』カシャカシャカシャ『おい松

 

 

【ドドの人】

 

※プラシド・ドミンゴ:世界3大テノール

 

いやー!さすがですねドミンゴさん!さすが世界3大テノールの1人と呼ばれるだけのことはあります!『ド・ド』なんて、いかにも低いイイ声出しそうなノック音じゃないですか!え?何?他の3大テノールのヤツラには負けねえ?さすがドミンゴさん...えーちょっと待ってくださいね...あと2人誰だっけ...

 

あ、ルチアーノ・パバロッティ!すげー!ドドパバドドパバ...ドンパパ節にも通じる3大テノール、ノック音だらけ!これで、あと1人がノック音だったら...

 

 

※ホセ・カレーラス:世界3大テノール

 

......チッ...ホセの野郎...お前がホセセ・カレーラスならば大団円を迎えられたものを...邪魔!ソロ活動しなさい!今後は世界2大テノールfeaturingホセで行く!もう決めたからなホセ!

 

 

調査中に発見した『ノック音法則』も1つご紹介しておこう。

 

 

★インスト・ギターデュオの法則

 

『心地よく絡み合うギターサウンドを聞かせてくれる2人組は、ノック音にすれば成功する』

 

GONTITI(ゴンチチ)

 

いわずと知れた御大。ちなみにFMラジオのトーク部分のBGMの半分はゴンチチ(あとはジェイクシマブクロかFPM)。それくらいの圧倒的安心感。

 

DEPAPEPE(デパペペ)

 

今年、120%の確率でブレイクするであろうアコースティックギターデュオ。いや奥さんマジで覚えておいたほうがいいっすよ。全国各地、どの街のストリートでLIVEを始めても、あっという間に人垣ができてしまうというDEPAPEPE。弦を弾き出せば、あっという間に辺りの空気感が変わる、彼らのプレイ、まだ聞いたことないなら聞かなくても良し。そのうち必ず聞くことになるから。

 

 

そんな中、ノック音を持つ人として、非常にレアな、そして素晴らしい女性を発見。ある意味、『ノック音クイーン』と呼べるかも知れない。

 

 

【スズキキの人】

 

※鈴木京香(スズキキョウカ):女優

 

スズの人でありキキの人...ノックノック、千本ノック。ここまで自らを厳しく刺激し続ける人がいるであろうか。その姿はまるで、滝に打たれ続ける修行僧のよう。パッと咲いてパッと散る。そんな花火のような女優でもなく、狂ったような存在感で仕事をこなし続ける個性派女優でもなく...鈴木京香とノック音に関する考察を私たちは怠ってきた。←何様なのか。それにしても何でしょう。色のない感じ味のない感じ懐が底なしに深い感じ。うわうわうわうわ、考え始めたらすっげー不思議な気分になってきた。怖い怖い怖い。ダブル・ノック音はリスクが大きすぎる。あれこそが大女優のオーラなのか。どんな役の色にも染まります的な。やっぱ怖いからこれ以上考えるのやめる。

 

 

このように、やはりノック音は、クリエイティブな人材を、数多くこの世に生み出してきた。そして、このノック音を最大限に活用して、最大限とも言える成果を収めた人たちもいる。

 

 

※『ドドド・いのしし猛レース』

 

兵庫県、丹波篠山の冬の恒例行事。20メートルの特設コースを、いのししがドドドと駆け抜ける。ドドドと。あドドドと。どうなのかと。それを見てどうなのかと。いかにもな感じの地方振興イベントの香り。しかし...集めた人出は、2万人。2万人!フェスか!夏フェスか!どうしてこんなに集まったんだ猛レース!もうこれは絶対にタイトルネーミングのおかげでしょう!ええ?どうなんだ主催者サイド!「ドドド」と「しし」で2万人!お前らイノシシ見すぎ!すげーなノック音!夏フェスに対抗して冬フェスはココで楽しもう!

 

 

 

さて。このコラムでは、3号に渡って、一種のクリエイティブ的「外科手術」とでも言うべきものを展開してきた。

 

俺は生まれ持ってのクリエイター。脳内からアイデアが次々と湧き出す選ばれた人間...そんないけ好かないヤツラへのアンチテーゼとも言える3連作。ガイア!オルテガ!マッシュ!黒い三連星・ジェットストリームアターック!...あ、女性のみなさん、余談ですけど、ガンダムをことさら熱く語る男は信用しないほうがいいですよ。ホントにロクでもないですから。

 

閑話休題、アンチテーゼとも言える赤い『中○○也』『シンメトリー』そして『ノック音』。

 

名前によって、あるいはいっそのこと名前を変えれば、それだけでクリエイティブになれるのではないか。大それてますか。いや大それてない。クリエイティブは、選ばれた一部の人間の特権じゃない。誰だって楽しいことを自由に発表する権利がある。そんな意味を込めて発表してきた『クリエイティブ姓名判断』。他にもまだまだ方法はあるはず。明日も思い込みの迷路へクネクネ。