ロックな生き方とは何だ!破滅か!反抗か!若死にか!貧乏か!タバコか!長髪か!コンビニバイトか!ちがう!お前ら全員帰れ!
ロックとは...名言だ!
そう、ロックに憧れながらも、ロックになりきれない、ロックンロールしきれていないお前らに絶対的に不足しているもの、それが名言!名言を次々と生み出してこそ、真のロックスターになれるはず!
「俺、名言吐いたコト、あるっすよ」というヤツ、この中にいるか?それはホントに、後世に残る名言だったのか?
そんなコトを考えながら、今日は、ロックスターが残していった名言、とことんまで堪能してほしい!
まず1つ目!貧乏暮らしの鬱々とした環境の中でこそ、ロックが生まれると思ってるヤツ!これを聞け!
『贅沢は僕の美学さ。時々思い切り金儲けして、それを使いまくれば満足♪』(フレディ・マーキュリー)
これ!これこそが道を究めたロックスターの正しい姿!
ステージの上でだけ輝いてたって仕方ない!24時間、どこを輪切りにしてもニッコリゴージャスピチピチのフレディマーキュリー!
大豪邸購入に10億円!芸術品購入に5億円!骨董品購入のためだけに日本にやってきて3000万円近く遣ってそのままとんぼ返り!できるか!ここまで本気のカネの遣いかたが、お前たちにできるのか!
「よーし、じゃあ俺だって!」と、今意気込んだヤツ!これを聞け!
『ゆとりがなければ、家は買うな』(ジーン・シモンズ KISS)
聞いたか!買うなよ、お前たち!「3000万円の家が気に入っても、現金で、手持ちが3000万円ない限り買わない」とのことだ!そういうことだ!ローンを組まずに、現ナマで横っ面をひっぱたいて値切り倒す!これが、12歳から「ケチ」と呼ばれてきた、ジーンの哲学!小6から「ケチ」というあだ名で生きていくことが、お前たちにできるのか!
次!「俺にはロックスターへの明確なビジョンがあるぜ」とカッコつけてるヤツ!これを聞け!
『プレッシャーをかけられればかけられるほど1番突っ走る。それこそが俺の生き方』(キース・リチャーズ)
おーい!一体どのルートをどんなふうに突っ走るんだー!目を開いていようが閉じていようが関係ない!だって闇だもん!しかも誰かが尻をツンツン突っついてる!前に行くしかない!それで前ってどっちだ!
まるで実験中のショウジョウバエのようなコメントを自信満々に放つことが、お前にできるか!メキシコで体中の血液入れ替えてニッコリ!そんなフランケンシュタインみたいなことが、お前たちにできるのか!
次!「朝が弱くて機嫌が悪いのがロック」なんて気取ってるヤツは、これを聞け!
『朝起きると、裸になって樫の木を背負ってみるのさ』(テッド・ニュージェント)
寝起きでローーーック!!!樫の木は抱くもんじゃない!背負うもんだ!しかしどうやって樫の木を部屋に入れたんだ!アーアア?!
LIVEでは腰布1枚にヒザまでのブーツスタイルで、ロープを伝って飛び回る!
俺は夜型とかカッコつけてる暇があったら、マッチョになって朝から腰を回してみろ!そんな女性ロックファンへの真のサービス、お前たちにできるのか!
次!「ロックって悪魔と地獄だろ?カッコいいぜ」とか思ってるヤツは、これを聞け!
『妖精に会った。相手を読み、理解したよ』(ジョン・アンダーソン YES)
ヨウセイ!プログレ!ヨウセイ!プログレ!似てる!透明感のある歌声はダテじゃない!妖精さんからの贈り物だったのか!
しかも会ったのは、インドネシアらしい!あの羽が生えたティンカーベルのような欧州風イメージが、一気に水木しげるが描くようなゴリゴリのマングローブの精へと変化していく!それもローック!妖精に出会って理解することが、お前たちにできるのか!
...さて。海外のロックスターから学ぶべき点は多かった。
ここで日本のロックスターの、意外と知られていない名言もチェックしてみよう。
『そんな簡単に触っちゃダメッ』(峯田和伸 銀杏BOYZ)
『月刊風とロック 創刊号』より。崇拝する杏さゆりのスクラップ写真を持参した峯田。写真の尻辺りをいじるサンボマスター山口の行為にうろたえる。
Noアイドル,NoLife。うろたえすぎ。でも山口も触んなよ、とちょっと怒っていた自分もいた。これが親衛隊気分か。
『俺、師匠が欲しいんですよ』(宮本浩次 エレファントカシマシ)
「ママ!」「なあにヒロジ」「僕、パパが欲しい」「...何言い出すのよ急に」「今日、学校で、お父さんのこと作文で書いてきなさいって言われたんだ」「......」「僕、パパが欲しい」「あのねヒロジ。実はママ、今好きな人がい」ウルサイウルサイウルサイ!
かけがえのない親子の絆と言えども、ママの気持ちひとつでパパの補填は可能!しかし、かなり年季の入ったバンドが、今から「師匠」を求めるとすれば、あとはもう談志師匠しかいない。弟子入りしなさい。『立川髪かきみだ志』みたいなコトで。もうそれしかない。
『ステュワーデスはいつもやさしい。必要以上に』(忌野清志郎)
いいなー!うらやましー!...というかどうしたんだこの時のキヨシロー。10年ほど前のLIVEでは非常に良く耳にしたコトバ。
世の中には、必要十分なラインが厳然とあるものと、そうでないものがある。この発言の場合は、明らかに後者だろう。だってやさしければやさしいだけ楽しいじゃん!いいなー!うらやましー!顔とかのぞきこまれてー!キヨシローさん、峯田くんに、そんな甘酸っぱい出会い、分けてやってくださいよホントに。あー、ロックスター、まじでうらやましい。
『ルックスが恐い人は、中身は優しい』(奥田民生)
おーい!中島信也さーん!アナタのことですよー!CM撮影で初めて出会った、ご存知「ミスター怖い顔」中島信也さん。民生はどうやら、会った瞬間に人間の奥底まで見抜いていたようだ。自然界の心理。これは、ロックの世界にも当てはまる。怖い顔でホントに中身も怖い人は、意外と少なくて大体65%くらい。多い?100%よりイイでしょう。新宿行って御覧なさい。悪そうな人は、洒落にならないくらい悪い人ですから。すごく高い確率で。性格の良さをカバーして有り余るほどの素行の悪さ。そういうこともあるんです、世の中には。
『人間っぽく歌えますよ、歌が』(矢沢永吉)
...............噛み締めておりました。
『俺の半分は、神』『俺はイイけど、ヤザワはどうかな』など、数々の素晴らしい名言を残してきたエーちゃんだが、これは染みる。そしてモヤモヤする。どういう意味だろう...この発言の前後がどういうものだったのかは、今となっては定かではないが、もし定かだったとしても大差はないだろう。人間っぽくない歌い方とはなんだろう...この答えの元になった質問はなんだろう...破壊的なパワーはないが、いったん体内に入って、体の中からじりじりと染み出してくるような、そんな気分になる名言。
コレで分かっただろう。お前たち素人と、真のロックスターには、天と地ほどの差があることを!
ギターを持つな!詞を作るな!まずは名言を吐け!吐いて吐いて、吐き続けろ!その先に、輝くロックスター人生が待っているはずだ!以上!解散!