ハロー!僕のプロフィールを紹介するね!

 

身長40メートル。体重7000トン。僕の仕事は、人間をミクロ化し、標本として持ち帰ること!

地球侵略のために、上司に派遣されたんだ!

赤い目のA、青い目のB、黄色い目のC。フフフ、カラコンじゃないよ!僕には三つの顔があるので、人からは『三面怪人』とか呼ばれたりするよ!失礼しちゃうよね!

 

こんにちは。ダダです。ダダイズムの天才詩人、「中原中也」を紹介します。

 

「頭倒(さか)さに手を垂れて

汚れ木綿の屋蓋(やね)のもと

ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん」

 

(中原中也『サーカス』より)

 

ゆやゆよん、ゆやゆよん、あ・え・い・う・え・お・あ・お・ゆ・や・ゆ・よ・ん...どれだけハキハキと発音してもハキハキ聞こえないこの語感...

 

中原中也って、やっぱイイですよね。

 

彼は、昭和12年に、30歳という若さで亡くなってしまったで夭折した近代を代表する詩人。

亡くなっちゃったけど、今の日本には、中也の遺伝子は、脈々と受け継がれていること、ダダは知っています。

 

ほら、周りを見渡せば...

 

『中○○也』

 

という名前に、クリエイティブな人、多くありませんか?

「中也の遺伝子が生みだす、現代のクリエイティブ」、ダダがナビゲートしたいと思っているよ。

 

 


 

プロローグ:まずは落ち着いて占いから

 

『落ち着いてるクセに占いかい!フワフワしてるなオイ!占いなんかアテにしないで地に足つけて働け!』

 

頭の中に住む緑色の妖精が激しく怒っているけど妖精さん。仕方ないんですよ。昨今の放送業界、困ったら占い。困ったらリフォーム。困ったら大家族。困ったら警視庁24時。困ったらトリビア。これで回っておりますから。

それにね妖精さん。「中○○也がクリエイティブ」かどうかなんか、分かるわけないでしょう。だから占い。

ほら、最初と最後の漢字が決まってるんだから、姓名判断できるじゃないですか。

 

【外格】(姓の最初の文字の画数)+(名の最初の一文字を除いた文字の画数の合計)

 

外格は、周囲との関係、たとえば家族、恋人、友人などの対人関係の運勢を示します。また、職業を判断したり、社会における人間関係などを知る上で重要な部分になります。

 

 

ほう...じゃ、『中○○也』の外格での運勢はどうでしょう。

 

『プライドが高く、勇気と決断力に富む。敗け惜しみが強く、自我を表面化すると社交上で不和を生じやすい。困難にもくじけない辛抱強さで、自我を慎めば明るい人柄が好かれ幸運を得る』

 

...ほーら、余計分からなくなってきた。

勇気と決断力。これはクリエイティブには必要不可欠でしょう。それは間違いない。で、その後は?

 

...『中○○也』は、自我を通せば破滅型クリエイティブ。上手く周りの意見を取り入れていけば成功型クリエイティブ。

 

そういうこと?

本当の中原中也は30歳で亡くなってるし...破滅型だなコイツ。コイツってやめなさいよ。

まあいいや。占いに頼らず、自力で検証。これでいいでしょ妖精さん。

 

 

遺伝子1:『中』原昌『也』

(元・暴力温泉芸者 現・ヘアスタイリスティックス 映画評論家 作家)

 

初めてバンド名を見たとき、「暴力温泉っていう温泉街、活気ありそうでいいよな」とボンヤリ思ってニヤニヤした記憶がある。

 

オラー!タオル湯舟に浸けてんじゃねー(バコーン!) オイ女将ーッ!このミニ鍋の火が弱すぎんじゃねーのかーっ!!(ドスっ!)

 

そんな緊張感漂う温泉街に静かに咲いた一輪の花、それが『暴力温泉芸者』。

そんなどうでもいい青二才の妄想を、猛烈なノイズで吹き飛ばしてくれたのが、中原昌也だった。いかにもやる気のなさそーな顔をしてステージに上がったかと思ったら、いきなり気が触れたようにまき散らすノイズ。でも何かポップ。僕の青い記憶の中ではそんな存在。虚無とか否定とか攻撃とか破壊とか、ひたすらダダイズムを感じた記憶がある。まさに中原中也。その中也は、山口市の湯田温泉生まれ。

 

じっちゃんの名にかけて!謎は全て解けた!湯田温泉こそ、暴力温泉だ!...違いますね。でもそうだったらいいな。

とにかく、彼が人の言うことを唯々諾々と受け入れるさまは想像できない。自我を通して破滅型クリエイティブ。コラムでも『カネがない』って言ってるのしか読んだことないし。姓名判断、当たってるのか。ホントにそうなのか。

 

あともう1つ。中原昌也を取り巻く、「この人、何でもメチャクチャ知ってる」感って、一体何。彼くらい本を読み倒し、音楽を聴き倒し、映画を見倒した先には、どんな世界が待っているのか。憧れの「知識オーバードーズ」。凡人だから死ぬかも。

 

 

遺伝子2:『中』村達『也』

(元・ブランキー・ジェット・シティ 現・LOSALIOS ドラマー)

 

...はぁ...!なんでこんなにチャチャを入れづらい、「文句なしにカッコいい人」を選んでしまったのか...ああ書きづらい。

 

「ブランキーとかLOSALIOSってカッコ悪いよね」。ウソでもいいからチャレンジでこのセリフ言ってみたい。たぶん自然と吐血するか、周りから殴られて吐血するかどっちかだと思う。言えない。口が裂けても言えない。

仕事柄、音楽関係者や、ロック狂いが周りをうろうろしているが、ブランキーを否定する人も、中村達也を否定する人も、ホントに1人も見たことがない。

完全無欠だ、と言ってるわけじゃない。むしろスキだらけ。でも、本気で与太話をインサートしようとしたとき、彼の生き方は、真剣に与太話を拒否する。そんなオーラに憧れる。

 

廃虚となったホテルの一室などを利用してソロワークス処女作「ガビル」を制作。廃墟となったホテルの一室...虚無、否定、破壊...またここにも、ダダイズム、中也の欠片がチラリホラリ。

そんな中村達也のオフィシャルサイトに、彼の自筆日記がアップされていた。愛を持って引用。

 

「とうとう40代になり、数々あった欲望も自然ときえていき、ひとりよがりのドラミングも、なりをひそめてきたとイワザルをエナリカズキ」

 

...あっ!オヤジギャグ!成功型の証か!?

 

 

 

遺伝子3:『中』島哲『也』

(映画監督 クリエイティブ・ディレクター)

 

「世間を巻き込んでの大ヒットCMは、これが最後」。風とロック・箭内道彦とTUG BOAT岡康道氏がうなずき合いながら語った作品がある。さてそれは何でしょうか。

義務教育じゃないですから、できない子は置いていきます。正解は、2001年、「サッポロ黒ラベル」のスローモーション卓球編。劇画タッチで飛び跳ねまくる、温泉卓球の豊川悦司&山崎努。そのディレクターこそ中島哲也。

 

ディレクターデビューは、1989年。「フジッコ漬物百選」、山口美江の『あー、しば漬け食べたい。』である。これはトリビアになるでしょうか?...って、ほらまた雑学に頼る...悪い癖ですね。雑学ばっかり覚えてると、頭の悪い人間になります確実に。

 

それはさておき中島哲也。これまで、400本以上のCMを作り出してきた男。

 

ハッキリ言おう、初対面なら誰もが『ああ、この人は頑固だね』と思うにちがいない。思わずにはいられない。典型的な職人FACE。しかし、それに反して、彼の作品はどこまでも柔らかい。軟弱ではなく、柳の枝のように、風にユラユラと常に揺れている。SMAPのメンバーが実写でガッチャマンに扮した「NTT東日本」で世間を驚かせたかと思えば、CHEMISTRYが大人のムードをムンムンに漂わせてる「サントリー角」を演出し、かと思えば、ミュージカル仕立てで木村拓哉が踊りまくる「JRAシリーズ」も中島仕事。振れ幅は、頭を打って救急車が呼ばれる小学生が直前まで漕いでいたブランコのように、限りなく大きい。

 

常に新しいモノを取り入れて転がり続ける中島哲也。「ヤンキーにもロリータにも全く興味がない」と言いながら、フカキョンというゴスロリクイーンの原石を掘り起こした監督映画作品『下妻物語』は、1つの集大成であったかもしれない。やばすぎるPOP

 

それにつけても、やっぱり柔軟な『中○○也』は、成功するものよのう。

 

 

遺伝子4:『中』島信『也』

(東北新社 専務取締役 クリエイティブ・ディレクター)

 

hungry?』

 

字面でコレを見れば、誰もが踏ん張った男の声でリキみ読みしてしまう。そういうことです。

 

「カップヌードル」のあのCMで、日本人初のカンヌ国際広告祭金賞に輝いた男、中島信也。

 

広告界で見つけた、もう1人の「中○○也」である。同時に、もう1人の頑固職人FACE。いつも写真が怖くないですか中島さん。ああ中也よ...アナタの写真は、帽子をかぶって、あんなに可愛らしいのに...

 

「サントリー 燃焼系アミノ式」、「サントリー DAKARA」。CMで、どれだけお茶の間をにぎわせれば気が済むのか。答えてほしい。早く。

 

答えを強く求めたくなるほどに、彼の広告での受賞歴はすさまじい。破壊的とさえ言ってもいい。さらには、多摩美の教授として、若者への指導もこなす。そして現在、ベテランと呼ばれる世代になっても、広告界で起こすインパクトはディープ。

 

順調まっしぐら...ああ中也よ...あなたの破滅的遺伝子は、中島信也には及ばなかったのか。これが血の呪縛を解き放つ才能なのか。血はつながっていません。

 

これからも、途切れることなくクリエイティビティを発揮するはずの中島信也に、何にも言うことはない。ただ1つ言うならば、同級生として付き合い続ける、みうらじゅんの存在。中也型破滅への鍵は、今でも彼が握っているような気がする。いい意味でですよじゅんさん。

 

 

遺伝子5:『中』江川力『也』 & 『中』本進『也』

(ジャニーズJr.

 

ジャニーズJr.のクリエイティビティを、ここで論じることになるとは思わなかったが、結論から言おう、「ジャニーズJr.及び関ジャニは、今後10年安泰だ」と。

中也の遺伝子が衝撃のダブル・イン。この衝撃を言い直すとすれば、『中中中也』というJr.が存在する以上のインパクト。

 

Jr.内に、『CHU-YEAH』というユニットを作ってみてはどうか。

 

『月夜の晩に 拾つたボタンは どうしてそれが 捨てられようか!YEAH!』(『月夜の浜辺』より)みたいなRAPCDデビュー。いけるかも。

あ!忘れちゃいけない。特に多感な10代の頃。中也の持つ破滅型遺伝子をクリアするためには、常にジャニーズの先輩に「先輩、今度ゴハン連れてってくださいよ?...教えを乞い続けて成功型クリエイティブへの道を歩む。これで安泰。

 

 

エピローグ:『中○○也』を作ってみよう

 

中原中也の遺伝子は、現代のクリエイティブ界に影響を及ぼしているか。及ぼしている。確実に。

姓名判断は当たっていたか。当たらずとも遠からず。今後の推移を見守りたい。

姓名判断なんてまどろっこしいことやってられない。自らの手で、中原中也の遺伝子を、今ココで誕生させてやる!

 

 

えーっと...最終的に「中○○也」になればイイわけだから...

 

まず用意しました。

 

「中山美穂」

 

微妙ですか。微妙とか言わないで。

 

ミポリンに悪気は全くないが、それでも傍目から見て、クリエイティブ・ポイント、何点ですか。...0点はヒドイよ!15点くらい、上げてよミポリンに!

 

...さて、ここからどうするか。実験をより効果的にするために、こんなコトにしてみる。

 

「中山美穂のトキメキハイスクール」

 

ああああああああああ、我ながらやっちゃいました。同級生の中山美穂のご機嫌をひたすらうかがうだけのファミコンソフト。

 

ゲーム中に表示される電話番号に実際に電話すると、ミポリンがテープの音声でゲームのヒントをくれた。何度も電話したが何度でも同じ内容だった。思い出を語ってどうするのか。

 

さあ、クリエイティブ・ポイントは何点!...ある意味ジャンプアップと言えなくもないが、それは、ここまで名前を出した方々に失礼。本当に失礼。

 

さあ、ここからです。この懐かしいファミコンソフトに、どうにかして、中原中也の遺伝子を注入しなくては。

 

「中山美穂のトキメキハイスクール、中古ショップで150円也」

 

ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん...ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん...脳みそが揺れた後、なぜか大暴れしたくならないか。理由なき暴力。明日への暴走。大人は分かってくれない。鬼のように暇な学生時代、立ち寄った中古ゲームショップで見つけたファミコンソフトに込み上げる思い出と、値札への失望感。ミポリンの声が150...150...150...

 

そして家に帰り、電話してみても当然ミポリンへはつながらず、受話器を下ろす21歳、ワンルームの片隅。

斜め下に吹き降ろす湿った情熱が、クリエイティブへと向けられる瞬間。

 

新しい『中○○也』が、ここに誕生した。

 

 

 

 

ハロー!アイム・バック!

 

ダダです。

調べてみれば、いっぱいいるもんですね、『中○○也』。

ダダも調べてみましたよ。

漫画家の『中条比紗也』さん。女性です。

テツ&トモのテツは、本名『中本哲也』さん。

あと西武ライオンズには『中村達也』という選手もいますよ。

 

...ええ、まあ、それだけなんですけど。ダダは名前とか、あんまり興味ないんで。ええ。

人間は残らずミクロ化して標本にしますから。ええ。

じゃ!ウルトラマンが呼んでるから、もう行かなきゃ!