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 嘘を互いに許しあうことができる社会が優しい社会じゃないかと同僚は言った。嘘をついたことを責めあっても何も生まれない、だから俺は嘘を許す、お前も許せと。

 嘘を互いに許しあうことができる社会は優しいかもしれない、優しいかもしれないがそれは偽薬だ。どんな嘘であっても嘘をつくという行為が心身にどれだけの負担をかけているのかを自覚したことがお前にはないのか。嘘は身体に良くない、偽薬で気分を紛らわせているうちにいつの間にか全身が蝕まれて、あれおかしいなおかしいな痛いイタイイタイと言いながら死んでいくのだ。互いに嘘をつかなくても良い社会こそが優しい社会で、無理か無理でないかを問わずそれを目指すのが優しさだろう。