くっさいくっさいエッセイ風に言えば、101日、内定式が終わって、赤ら顔で飲み会からの帰路につく黒や紺のスーツ姿の大学四年生を見かけるたびに、僕は相も変わらず、ぼんやりとした輪郭で自分の過去を思い出す。

 

あの日の僕は何を思ったか。

 

ほんの数日前までは出席するはずだった内定式を、自室で迎えた、あの日の僕は何を思ったか。


大きな岐路に立ち、選ぶとも選ばずとも、僕はどれかひとつの道に踏み出さざるを得ない。人生はレトロゲームのスクロールだ。じわじわ、じわじわ、画面は遷移して、通り過ぎた場所へ戻ることはできない。テレビ画面の外には帰れない。画面の端はじりじりと、僕たちの尻を前へ前へと押し出していく。どこへ押し出すのか。死に向かって押し出すのだ。